タイ内閣は2026年9月22日、大麻の利用を医療用途中心に制限する大麻管理法案を承認しました。2022年の非犯罪化後に残っていた規制の空白を埋める動きですが、法案は今後の国会審議を経る必要があり、承認だけで制度が即日変わったわけではありません。
何が起きたか
Bangkok Postによると、法案は大麻と大麻抽出物の利用を、医療専門職による治療と研究を中心に位置づけます。大麻の栽培、製造、輸入、輸出、販売には、タイ伝統医療代替医療局(DTAM)局長が発行する3年更新の許可が必要になるとされています。
一方で、根、茎、枝、葉、種子の販売や、医療専門職が治療で使う場合は、許可の扱いが異なると報じられています。店舗や事業者にとっては、花穂や樹脂、抽出物など、どの部位・製品がどの規制に入るのかを今後の条文と下位規則で確認する必要があります。
購入者と店舗への影響
法案は、20歳未満、妊娠中・授乳中の人への販売を禁じる方向です。また、寺院、学校、寮、公園、動物園、遊園地など、社会的に配慮が必要な場所での販売も制限対象になると報じられています。
広告や販促についても、大麻の花穂、樹脂、関連器具の使用を促す宣伝を禁じる内容が含まれます。違法な生産、輸出入、販売には禁錮や罰金が、利用者側の違反には主に罰金が想定されているとされています。
これまでの規制との違い
タイでは2022年に大麻が麻薬リストから外れた後、医療利用を掲げつつも、観光地や都市部で大麻販売店が急増しました。現行制度では、管理ハーブとしての大麻花穂や、THC濃度の高い抽出物などを個別の規則で扱ってきましたが、栽培から販売までを一体で管理する包括法は成立していません。
2026年8月時点で保健省は、全国の販売店検査や免許停止・取消しなどを進めていました。今回の内閣承認は、その取締りを一時的な行政運用にとどめず、法律として整理する段階へ進めるものです。
今後の見通し
内閣承認は立法手続きの一段階です。法案が成立するには、国会での審議、可決、官報掲載などが必要です。店舗、患者、旅行者は、今回の報道だけで営業可否や購入条件を判断せず、DTAM、保健省、官報、信頼できる報道で施行日と具体的な許可条件を確認してください。
情報源
- Bangkok Post「Cabinet approves ‘medical use only’ cannabis bill」
https://www.bangkokpost.com/thailand/general/3324188/cabinet-approves-medical-use-only-cannabis-bill
- タイ伝統医療代替医療局(DTAM)医療用大麻規制ガイド
https://med-cannabis.dtam.moph.go.th/law/2658/
- Nation Thailand「Thailand cannabis draft law targets medical use and shop controls」