タイ保健省系の保健サービス支援局(Department of Health Service Support、DHSS)は、カンチャナブリ県タームアン郡の高齢者・要介護者向け施設について、営業許可の取り消しと全国点検を発表しました。高齢化が進むタイで、民間介護施設の安全、許可範囲、人員体制をどう監督するかが改めて問われています。
何が起きたか
DHSSは10月8日、タームアン郡の施設で、許可された内容と異なる運営や安全面の問題が確認されたとして、施設の営業許可を取り消したと発表しました。同局はあわせて、全国12地域の保健サービス支援センターに対し、管轄地域の高齢者・要介護者向け施設を2か月以内に点検するよう指示しています。
Nation Thailandは10月11日、政府副報道官の説明として、DHSSに登録されている高齢者・要介護者向け施設は全国で1,203か所あり、点検では建物・設備、安全・緊急対応、サービス内容と職員体制の3分野を確認すると報じました。
背景・なぜ重要か
今回の点検は、カンチャナブリ県の施設をめぐる監禁や暴行の訴えをきっかけに始まりました。DHSSの10月7日の発表では、同施設で許可された50床を超える129床が確認され、許可面積1,600平方メートルに対して実際のサービス区域が4,641平方メートルに広がっていたとされています。精神疾患のある人を受け入れていた点も、許可範囲を超える可能性があるとして問題視されています。
当局発表と報道には、苦情や今後の警察確認を要する内容も含まれます。個別の暴行や監禁の有無、関係者の刑事責任は、警察や裁判手続きで確認されるべき事項です。一方で、営業許可、施設基準、緊急時対応、人員配置は、利用者の安全に直結する行政上の確認項目です。
利用者・家族への影響
タイで高齢の家族や要介護者の施設利用を考える場合、費用や立地だけでなく、施設がどの種類の許可を持っているか、医療行為や精神科ケアを提供できる範囲か、夜間・緊急時の対応体制があるかを確認する必要があります。高齢者向け施設と医療施設は同じではなく、入居者の状態によって必要な許可や人員が変わります。
在住外国人や長期滞在者の家族にとっても、契約書、面会ルール、外部医療機関との連携、緊急連絡先、退去・転院時の扱いを事前に書面で確認することが重要です。今回の全国点検で行政処分や改善命令が出た施設は、今後の当局発表で追加確認が必要です。
情報源
- Department of Health Service Support「สบส. สั่งปิดสถานดูแลผู้สูงอายุ อ.ท่าม่วง พร้อมตรวจสอบสถานดูแลผู้สูงอายุทั่วประเทศ」
https://hcpr.hss.moph.go.th/archives/hss-news/19346/
- Department of Health Service Support「รมว. สธ. สั่งการ สบส. ลงสอบเนอร์สซิ่งโฮม อ.ท่าม่วง」
https://hcpr.hss.moph.go.th/archives/hss-news/19326/
- Nation Thailand「Thai government orders strict checks on 1,203 elderly care facilities」