タイのエネルギー規制委員会(ERC)が、2026年9~12月に適用する電気料金について4案を公表しました。現行水準を維持する案と3つの値上げ案を比較し、7月20日まで意見を募集しています。
何が起きたか
ERCは9~12月の平均電気料金(付加価値税を除く)について、1キロワット時当たり3.95、4.20、4.25、4.73バーツの4案を示しました。現行の3.95バーツは8月末まで適用されます。
最大の4.73バーツ案では、燃料調整費(Ft)を現行の16.23サタンから94.82サタンへ引き上げ、タイ発電公社(EGAT)が立て替えた未回収費用を2026年末までに全額回収する想定です。一方、3.95バーツ維持案ではFtを16.23サタンに据え置き、電力関連機関の未使用資金約161億バーツを料金抑制に充てるとしています。4.20バーツ案と4.25バーツ案は、その中間となる費用管理を想定しています。
なぜ料金案に幅があるのか
タイの電気料金は基本料金にFtを加える仕組みで、Ftは燃料価格、電力購入費、為替などを反映して4か月ごとに見直されます。ERCは今回、天然ガス価格などの発電コスト上昇に加え、過去のエネルギー価格高騰時にEGATが負担した約313億バーツの未回収費用を、どの程度・どの時期に回収するかを4案に分けました。
在住者・事業者への影響
採用案によっては、9月以降の家庭や事業者の電気料金が上がります。ただし、4.73バーツやFt 94.82サタンは決定済みの料金ではなく、意見募集に示された最大案です。実際の請求額への影響は、ERCが最終決定する単価、使用量、契約区分、付加価値税によって変わります。
意見募集と決定時期
ERCは公式サイトで7月13~20日に意見を受け付け、寄せられた意見や燃料費、未回収費用、利用者への影響を踏まえて9~12月のFtを決定します。家庭や事業者が費用を見積もる際は、意見募集段階の最大案ではなく、今後のERCによる正式発表を基準にする必要があります。
情報源
- タイ・エネルギー規制委員会(ERC)「9~12月の電気料金4案に関する意見募集」
https://www.erc.or.th/th/news-release/3455
- ERC意見募集ページ(2026年7月13~20日)
https://www.erc.or.th/th/listen-to-opinions/601
- Bangkok Post「Power bills set to rise in final four months」
https://www.bangkokpost.com/business/general/3285575/power-bills-set-to-rise-in-final-four-months