タイのサトウキビ・砂糖委員会事務局(OCSB)が、サトウキビ農家の機械化支援を通じて、収穫効率の改善とPM2.5汚染の抑制を進めています。Bangkok Postは2026年9月11日、農業分野向けの60億バーツ規模の国家融資制度を通じ、機械導入を後押ししていると報じました。
何が起きたか
Bangkok Postによると、OCSBはサトウキビ農家向けに、機械導入を支援する60億バーツ規模の融資制度を進めています。目的は、農作業の効率化だけでなく、収穫前後の野焼きに伴うPM2.5の抑制です。
サトウキビ収穫では、手作業を減らすために畑を焼く慣行が問題になってきました。機械化が進めば、焼かずに収穫する「生鮮サトウキビ」の比率を高め、煙やすすを減らす効果が期待されます。
背景・なぜ重要か
タイ政府広報局(PRD)は2026年5月、2025/2026年収穫期後の集計として、焼かれたサトウキビの比率が3.8%に下がり、目標の10%を下回ったと発表しました。PRDによると、58の製糖工場、29県で生鮮サトウキビの搬入比率は96.20%に達したとされています。
この数字は、PM2.5対策が都市部の排ガスや工場対策だけでなく、農業の収穫方法とも深く関係していることを示しています。タイの乾季には北部・中部・東北部を中心に大気汚染が悪化しやすく、野焼き削減は健康、観光、学校運営、屋外労働にも関わるテーマです。
今後の見通し
機械化支援は、農家が機械を購入・共有できる資金にアクセスできるか、機械の運用コストをどこまで吸収できるかが焦点になります。PRDは、政府が焼かずに収穫した農家への支援金として残る4億7,000万バーツの支払いも検討すると説明しています。
一方、PM2.5の発生源はサトウキビだけではありません。道路交通、産業排出、越境煙害、森林・農地火災などが重なります。今回の制度は大気汚染対策の一部であり、乾季の健康リスクや学校・屋外活動への影響は、今後も気象当局や自治体の発表を確認する必要があります。
情報源
- Bangkok Post「Sugar cane farmers to get B6bn boost for machinery」
- タイ政府広報局(PRD)「วราวุธ แถลงผลสำเร็จ อ้อยไทย ไร้ฝุ่น」
https://www.prd.go.th/th/content/category/detail/id/39/iid/504282