タイ商務省の貿易政策・戦略事務局(TPSO)は、2026年8月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比2.53%上昇したと発表しました。7月の1.95%から伸びが強まり、燃料と食品が家計の負担感に影響しやすい構図が続いています。

何が起きたか

TPSOの英語版発表によると、2026年8月のCPIは102.67で、前年同月の100.14から2.53%上昇しました。生鮮食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は前年同月比1.44%で、7月の1.34%からやや加速しました。

同発表は、国内燃料価格が前年より高い水準にあること、外食・惣菜など調理済み食品の価格上昇が広がっていること、卵、鶏肉、野菜、果物などの生鮮食品が上がったことを主な要因に挙げています。生鮮食品については、共同支払い策による購買力の下支えと、天候の変動による供給減が重なったと説明されています。

家計で見えやすい品目

食品・非アルコール飲料は前年同月比2.99%上昇しました。TPSOは、調理済み食品、米、卵、鶏肉、青ねぎ、ライム、きゅうり、かぼちゃ、果物、飲料、魚醤などの調味料を値上がり品目として示しています。一方で、もち米、乾燥・刻みココナツ、タマリンドペースト、デリバリー食品などは値下がり品目に挙げられました。

食品以外では、国内燃料、通学送迎、都市間バン、バイクタクシー、ミニバス・ソンテウ、エアコンバスなどの交通関連、家賃、洗剤類が上昇要因です。電気料金やホテル宿泊料、一部の衣料・身の回り品は下落要因として示されています。

タイで暮らす人への意味

今回の数字は、すべての家庭で支出が一律に2.53%増えるという意味ではありません。車やバイクの利用頻度、外食比率、通学・通勤手段、生鮮食品の購入量によって、体感する負担は変わります。特に燃料と交通、外食・惣菜が同時に上がる局面では、家計だけでなく小規模飲食店や配送を使う事業者にもコストが波及しやすくなります。

TPSOは2026年のインフレ見通しを1.5〜2.5%の範囲に据え置いています。9月も前年同月を上回る価格水準が続く見通しですが、電気料金の低下は一部の負担を和らげる要因とされています。月ごとの買い物判断では、見出しのインフレ率だけでなく、燃料、交通、食品、電気料金の内訳を分けて見る必要があります。

情報源

- タイ商務省 貿易政策・戦略事務局(TPSO)「The Consumer Price Index for August 2026」

https://www.tpso.go.th/document/2609-0000000002

- Nation Thailand「Thai inflation hits three-month high on fuel and food」

https://www.nationthailand.com/business/economy/40070746