タイへのデータセンター投資をめぐり、電力インフラの不足が土地価格以上の障壁になっているとの分析が報じられました。
何が起きたか
Bangkok Postによると、不動産コンサルティング大手Savills Thailandは、タイでデータセンター投資を検討する企業にとって、土地価格よりも電力確保が大きな障壁になっていると指摘しました。データセンター投資家は最大500メガワット規模の電力供給を求めることが多い一方、多くの立地でこれだけの供給力を確保できていないといいます。開発事業者は地域ごとの電力割り当てを順番待ちする必要があり、約150メガワットを必要とする案件の承認件数も、地域の電力網容量への懸念から限られていると報じられています。
背景・送配電網のボトルネック
Nation Thailandが2026年4月に報じたところによると、タイで計画中のデータセンター容量は合計約2.87ギガワットです。専門家は、発電量そのものよりも、必要な場所へ大容量の電力を届ける送配電網に「メガワットギャップ」があると指摘しています。データセンターが集中する東部経済回廊(EEC)の電力インフラは従来型の産業負荷を前提に設計されており、ハイパースケール施設の集中的な需要への対応が課題とされています。
タイ経済・投資環境への影響
タイは東南アジアにおけるデータセンター誘致競争に力を入れています。Nation Thailandは、タイ発電公社(EGAT)がEECの送電能力増強に310億バーツを投じる計画だと報じました。送配電網の整備状況は、データセンターの立地や稼働時期に影響します。タイに拠点を置く日系企業にとっても、クラウドサービスやITインフラの現地整備に関わる話題です。
情報源
- Bangkok Post「Data centre race faces power logjam」
https://www.bangkokpost.com/business/general/3295604/data-centre-race-faces-power-logjam
- Nation Thailand「Thailand's 2.87GW Data Centre Ambition Hinges on Power Grid Overhaul, Expert Warns」