タイで、偽のVAT請求書を発行・販売した疑いのあるグループが摘発されました。発行権限のない請求書は仕入税額控除に使えず、故意に使った場合は刑事責任を問われる可能性があります。
何が起きたか
タイ中央捜査局(CIB)傘下の経済犯罪捜査局は、偽のVAT(付加価値税)請求書を発行・販売した疑いのあるネットワークを摘発し、3人を逮捕したと発表しました。Bangkok Postによると、このネットワークは約5年間活動し、主な顧客はガソリンスタンド経営者や建設会社だったとされています。捜査当局は100人以上を投入し、バンコク4カ所、ノンタブリー3カ所、ナコンラーチャシーマー、サムットプラーカーン、チャイヤプームで各1カ所の計10カ所を捜索しました。CIBは国の税収損失を約3億6,000万バーツと説明しています。
報道によると、容疑者らはタイ郵便を通じて偽請求書を郵送する際、第三者の名義を封筒の差出人として使うなど、身元を隠す手口を用いていたとされています。ある容疑者が全国の多数の顧客に偽請求書を販売し、その代金を別の容疑者と分配していた疑いがあるとされています。
なぜ在住事業者にとって重要か
タイ歳入法82/5(5)は、発行権限のない者が出した税務請求書に記載されたVATを仕入税額控除の対象外としています。同法90/4(7)では、そのような請求書を仕入税額控除に故意に使用した場合、3カ月以上7年以下の禁錮と2,000〜20万バーツの罰金が定められています。
歳入法89(7)は偽請求書に記載された税額の2倍の加算税を定め、89/1は未納税額に月1.5%の加算金を課すとしています。実際にどの規定が適用されるかは取引や認識など個別の事実関係によって異なります。
請求書の確認方法
タイ歳入局の公式サイトでは、取引先の13桁の納税者番号などから、VAT登録名、支店、住所、登録開始日を確認できます。ただし、登録情報が表示されても、個別の請求書や実際の取引まで真正だと証明されるわけではありません。請求書の名義・住所に加え、契約書、発注書、納品記録、支払記録も照合してください。不審な点がある場合は、歳入局のオンライン通報窓口を利用できます。
情報源
- Bangkok Post「Fake tax invoice gang busted, 3 arrests」
https://www.bangkokpost.com/thailand/general/3303128/fake-tax-invoice-gang-busted-3-arrests
- タイ歳入局「Revenue Code: Sections 80-82」
https://www.rd.go.th/5206.html
- タイ歳入局「Revenue Code: Sections 87-90」
https://www.rd.go.th/5209.html
- タイ歳入局「VAT Service」
https://www.rd.go.th/42535.html
- タイ歳入局「通報・手掛かり提供」